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【第1回】選手のコメントを読み解く(田村治郎・佐藤摩弥・吉原恭佑)




田村治郎(30期、伊勢崎)~激変のジローさん~

田村選手の記者人気は絶大です。いつも明るく、元気で、気を遣えて、感情に起伏がなく、いつ、どの記者がコメントを求めに行っても気さくに応対してくれます 。
いわゆる神対応系選手です。

しかし、ひとつ問題があります。フレンドリーにしゃべってくれる割に、意外とエンジン状態については核心を避ける感じでやんわりとした発言が少なくありません
いい、悪いをきっぱりと明言するよりも「う~ん、どうなんでしょうねえ」みたいにかわしてきます。
だからこそ、逆にすんなりと「いいです」宣言が出た時は、本当に状態に満足している時だと感じます。

あと、田村選手のことを個人的に”激変ジロー”と勝手に命名しています。
2日目あたりに惨敗した後、「これ、やらないとダメですね。ちょっとこれから思いつく整備をやってみます。パーツを換えます」
みたいなコメントをして長い時間を掛けて調整に当たった翌日のレースはかなりの確率で好走します。
「大きく調整し直す」のようなコメントを見つけた次走は前走の着順を度返しして狙ってみるのはありです。

雰囲気を知って頂くために、いつもよくありがちな田村さんの取材を再現してみます。
淡路「田村さん、近況どんな様子ですか?」
田村「あっ、淡路さん、ところでどこに泊まっているんですか?(いきなり話題変える)」
淡路「駅の近くですが」
田村「じゃあ、○○って居酒屋に顔を出してみてください。友達がやっているんで。まあまあ、うまいですよ。というか、飲めれば何でもいいんでしょ~」
淡路「わかりました。じゃあ、時間見つけて行ってきます」
田村「よろしくお願いします。あっ、状態でしたっけ。う~ん、悪くはないんですけれどねえ。スタートがムラなんですよ。タムラだけに(決まりました顔で)。
じゃあ、(新井)ケータの手伝い行ってきま~す。(高橋)貢さん、調子いいみたいですよ~(走り去っていく途中で)」

だいたい、こんな感じです。状態をはぐらかしてからのタウン情報や王者情報を置いていってくれるみたいな。
とにかく快活な好青年な田村治郎です。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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