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佐藤ゆう

それは突然の悲報でした。

5月20日、その日は伊勢崎オート開催初日で、取材中に片平選手の訃報が入ってきました。本来ならばこの開催に出場を予定していたところを体調不良で欠場、そしてこの悲報にただただ驚くばかりで言葉が出ませんでした。

私が片平選手に取材をした回数は4回程と多くはありませんでしたが、その数少ない取材の中にも片平選手らしい『優しさ』が溢れていました。

多くの人が知っているようにたくさんのタイトルを手にし、『高速イン走法』を生み出し『カリスマ』と称されその技量に注目が集まりますが、私は片平選手の人柄がとても印象的だなと思いました。
いつも冷静でロッカー入りが新人選手並みに早く、常に真剣にクルマと向き合う姿にその真面目さがうかがえました。

そして新人であった私が初めて取材に行った時、私がしっかりと聞き取れるようにゆっくりと丁寧に、難しい専門用語や部品の名称はわかりやすく言い換えて答えてくれました。
選手としての素晴らしさはもちろん、その人間性も片平選手が多くの人を魅了し慕われる所以だと思いました。

あまりにも突然の事態で未だに現実を受け入れる事ができません。現在開催中の船橋G2でも何事もなかったかのように普通に走っているんじゃないかと思うくらいに・・・。

数々の夢と感動を与えてくれた片平選手、本当にありがとうございました!今後のオートレースをどうかその優しい笑顔で見守っていてください。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

佐藤ゆう

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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