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SGオートレースグランプリ振り返り


■ジェット社
先日行われたSGオートレースグランプリを振り返ります。

今年も6日間と長丁場となったグランプリ。
ハンデ構成は、ハンデ前の選手は重化され、初日~3日は0・10mのハンデ戦、もしくはオープン戦。4日目の準々決勝から0mオープン戦となりました。

前大会は天気に恵まれましたが、今年は雨に見舞われた開催でした。初日・2日目・3日目に雨が降り、最終日は8Rから雨に。優勝戦も湿走路で行われ、雨に合っていた選手、合っていなかった選手と明暗が分かれる一戦となりました。

そんな中、湿走路も含めて5連勝で優出を決めた黒川京介選手に注目が集まりました。がしかし、今年は素晴らしいドラマが待っていましたね。

優勝戦は以下の顔ぶれとなりました。

【優勝戦】
0mオープン戦・10周戦・湿走路
()は試走タイム
[]は枠番選択順
①黒川 京介(3.67)[1]
②青山 周平(3.65)[3]
③中村 雅人(3.64)[2]
④鈴木 宏和(3.65)[4]
⑤鈴木圭一郎(3.58)[5]
⑥金子 大輔(3.60)[6]
⑦篠原  睦(3.60)[7]
⑧佐藤 摩弥(3.64)[8]

試走は「雨の方が良い」とまで言っていた黒川選手が、まさかの試走8番時計。次に、節間で雨は1着が無かった青山選手が試走6番時計タイ。この2車に対し、圭一郎選手が鈴木宏選手をアオる足色で試走一番時計となりました。

この時点で、なんとなく新たな歴史の1ページが作られる予感がしましたね。

そしていよいよレースがスタート。
スタートは黒川選手と青山選手が飛び出し、これに鈴木宏選手が付いて行く形に。
しかし、雨不振だった青山選手は2コーナー立ち上がりでスピードに乗れず、外から開け開けで進入してきた圭一郎選手と金子大選手が襲い掛かり、1周回3コーナーでは、黒川選手→圭一郎選手→金子大選手の1-5-6隊形に。

その後、試走時と違って水気の多い分、黒川選手のペースが速く圭一郎選手がベッタリ並走するもなかなか仕掛けられず追走。
3番手の金子選手はインから狙うも、外角の高速戦に付いて行けず徐々に離され始め、レース中盤になると優勝争いは黒川選手と圭一郎選手の一騎打ちムードに。

そしてレースが動いたのは7周回4コーナー!
黒川選手が立ち上がりで飛び気味だったところを、圭一郎選手がインからすくって先頭を奪取。黒川選手もすぐさま切り返し態勢を取るが、やり返せる射程は取れず残りの周回は圭一郎選手が黒川選手を少しずつ引き離しにかかり、約10mの安全圏を確保。
そして最終回、圭一郎選手はミスなく堅実に4コーナーを立ち上がり、見事に1着でゴール!

結果は、優勝:鈴木圭一郎、2着:黒川京介、3着:金子大輔となり、5-1-6で決着。3連単は2,150円と、そこそこ良い配当になりました。

いや~、やっと圭一郎選手が獲れましたね。これで史上7人目のグランドスラム達成です。しかも最年少での記録達成です。

ゴール後ピットに戻った時、すでにヘルメット越しに涙を流していたのはすごく感動的でした。優勝後のインタビューでは「雨が目に入った」と言っていましたがね。

優勝戦の前日はリラックスしてしっかり睡眠も取れたようですが、圭一郎選手としてはプライドはもちろん、いろんなものを背負ってレースに臨んでいたと思います。今までの努力が実って自然と涙があふれてきたのでしょう。

青山選手は準決勝後のコメントでは「雨走路は乗れていないので、良走路で走りたい」と言っていました。良走路だったらと思いますが、その時々の状況を克服した選手が一番強いということになります。
今回の圭一郎選手は素晴らしかったです。今までグランプリだけが取れていなかったのが不思議で、今回は取るべき選手が取ったということでしょう。

最後にちょっと話が変わりまして、この場をお借りして周知事項を。
今回の飯塚G1ダイヤモンドレースは、今年も川口オートレース場は場外発売を行いません。
しかし川口からは上位3名の黒川京介選手、中村雅人選手佐藤摩弥選手。そしてS1の青山周平選手など、SGグランプリのファイナリストが7名も出場します。
このように超豪華メンバーであり、盛り上がることは間違い無しです。
川口ホームの方は近くの場外発売場、もしくはネット投票をご利用いただきお楽しみください。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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