■ジェット社
先月行われた浜松特別G1プレミアムCを振り返ります。
主にプレミアムCの予選は、10Mオープンで行われるのですが、当開催は37期の森下輝選手と浅倉樹良選手の出場により、予選は0M・10Mのハンデ戦もありました。
また、通常は3日目の準々決勝戦(1級のみ場合)から無差別の0Mオープンになることが多かったのですが、今回は4日目の準決勝戦から0Mオープンとなりましたね。
ちなみに準決勝戦の配当は↓
9R:920円
10R:2,330円
11R:1,500円
12R:620円
となりました。このように比較的に固い決着となり、優勝戦には実力上位選手が順当に勝ち上がった印象がありました。
そんな最高峰レースの優勝戦の番組は以下の通りとなりました。
【優勝戦】0Mオープン戦 良走路 8周戦
①青山 周平 (3.27)
②黒川 京介 (3.27)
③金子 大輔 (3.28)
④鈴木圭一郎 (3.28)
⑤佐藤 励 (3.27)
⑥荒尾 聡 (3.31)
⑦鈴木 宏和 (3.31)
⑧松尾 啓史 (3.30)
※()内は試走タイム
まず枠番選択は、準決で1着だった4選手(4名の順番は得点順位1位~4位の順)から行われました。
1位の青山選手は1枠、2位の黒川選手は2枠、3位の金子選手は3枠、4位の圭一郎選手は4枠と、内枠勢は選択順の通りに並ぶ形になりました。
オッズは1枠は必勝パターンの青山選手から、対抗に枠的に有利でスタート力とスピードが豊富な黒川選手が売れていました。続いて次位に、圭一郎選手と金子選手。
レースは2枠の黒川選手が強めに出るも、青山選手が1コーナーを小さく旋回して突っ張る形に。3番手には枠なりに金子選手が付けるも、4枠の圭一郎選手は金子選手のインを覗いて減速し、荒尾選手にカマされて5番手という厳しい位置に。
その後、先頭の青山選手は滑りがあってか?ペースは上がらず。そのせいもあってコースを守り変則走法で封じ込みにかかる。
2番手の黒川選手はマクりを試みるも、立ち上がりが決まらず、青山選手の術中にハマり始める。
3番手の金子選手は僅差なく黒川選手の背後に付け、虎視眈々と2番手浮上を狙う。
レース中盤までは、青山選手・黒川選手・金子選手の3選手のレースになると思いきや、5周回3コーナーでは、エンジンが吹いてきた圭一郎が荒尾選手をマクって4番手に上昇。続いて7周回3コーナーでは、金子選手が黒川選手のインを覗いて引いたところを渾身のマクりを決めて3番手に上がる。
そして最終回。3コーナーまでは青山選手・黒川選手・圭一郎選手の順で進入するも、4コーナー立ち上がりで黒川選手が青山選手のインを狙いに行き減速・・・。ここに外を開けてホームストレッチに帰ってきた圭一郎選手がなんと黒川選手をチョイ差しして2着通過となり、1着青山周平選手、2着鈴木圭一郎選手、3着黒川京介選手で決着。
いや~、最後の最後までわからないすごいレースでした。滑りがあっても抜かせない青山選手の技術はもちろん、厳しい位置だったにもかかわらず、レース終盤に素晴らしい追い上げを見せた圭一郎選手もさすがだと思いました。
優勝戦後のコメントでは、青山選手は「滑って迷惑をかけた。余裕がなくて早く終わってくれと思って走った。スタートは周りが早いのでもっと練習する」と言っていました。
惜しくも準優勝となった圭一郎選手は「悔しい。もったいない。下周りの整備をしてエンジンは上向いていた。途中から感じ良く走れた。あと1周、いや半周あれば行けた」とコメント。
3着となった黒川選手は「何で抜けないんだろう。序盤は自分の方が強めだと思ってマクりで仕掛けたら曲がり切れなかった」と言っていました。
青山選手はしっかりインを抑えてから立ち上がるので、インの切り返しは狙いづらいです。マクりに行く際は、青山選手は変則で奥まで突っ込んで戻ってくるので、外に飛ばされてしまいます。
これは青山選手が、鋭角に車の向きを変える技術があるからこそできるテクニックだと思います。黒川選手はまだまだ伸びしろがありますのでどこかで攻略して欲しいですね。
4月9日から行われる山陽G1令和グランドCCは、青山選手と圭一郎選手はもちろん、黒川選手が追加斡旋となりました。浜松特別G1プレミアムCのような現トップ3による熱いレースは見物ですよね。