■高橋希
川口伝統の一戦・GI開設記念は、各地区の上位を集めたSG級のメンバーが参戦となり連日熱戦が繰り広げられました。
このメンバー構成となると外枠勢も簡単には勝たせてもらえず、悪天候も重なった初日は青山周選手が敗れたり、130万円の超高配当が飛び出すなど波乱を予感させるスタート。
準決勝戦も4レース中2レースが6ケタ配当の波乱となり、青山周選手を筆頭に金子大選手・佐藤摩選手・荒尾選手・有吉選手・佐藤貴選手・丹村飛選手らが次々と準決勝戦で敗れ去りました。
【G1開設73周年記念グランプリレース 優勝戦】
①山田 真弘 10 3.30
②高橋 義弘 10 3.30
③山田 達也 10 3.30
④大木 光 10 3.33
⑤若井 友和 10 3.29
⑥佐藤 励 10 3.25
⑦黒川 京介 10 3.25
⑧鈴木圭一郎 10 3.26
前日に試走タイム3.20を出した佐藤励選手と、地元の若きエース黒川選手。そしてただ1人の遠征勢で全国No.1の意地を見せたい鈴木圭選手の3名に人気は集まりました。
レースは2枠から好スタートを決めた高橋弘選手がレースを引っ張り、外枠からはカマシが決まった黒川選手が主導権を握る。
しかしながらここでアクシデントが発生。3番手につけた佐藤励選手が2周回1Cで強引にインを狙った結果、落車となり、何とか避けた黒川選手は後退。代わって2番手に浮上した鈴木圭選手も攻めきれずに滑らせて後退。
再度浮上した黒川選手が高橋弘選手の背後に迫るも、振り切った高橋弘選手が2012年、2019年に続く3度目のグランプリレース制覇となりました。
最後の最後も大波乱となり、相性の良い大会で29期の実力者が後続の競り合いを尻目に連日の高配当を提供。高橋弘選手はこの勢いでS級に定着し、今年はSG戦線でも活躍が期待されます。
そして残念だったのが2周回1Cの落車事故。瞬間的に嫌な予感がする佐藤励選手の突っ込みでしたが、それを黒川選手がうまく避けてくれたことで大きな事故にいたらなかったのは不幸中の幸いでした。
初日には自身初となる10連勝も達成した黒川選手は、次のプレミアムカップでもそのスピードを生かしての活躍が期待されます。