■ジェット社
10月は、山陽G2若獅子杯、飯塚G2オーバルCCと、G2開催が2回もありました。そこで私の方からは、この2開催を振り返りたいと思います。
まず山陽G2若獅子杯。
青山周平選手が私病で欠場となり、鈴木圭一郎選手の独壇場と思いきや、なんと圭一郎選手が3日目の最終予選で落車するという波乱がありました。
また2級車が多く出場しましたので、0M~50Mのハンデも行われ、難しいレースが多かった印象です。
準決勝からは、ハンデ前の選手が重化され、0・10Mのハンデ戦、もしくは、0・10・20Mのハンデ戦で行われました。
そんな中、優勝戦は以下の番組となりました。
①金田 悠伽 0(3.36)
②丸山 智史 10(3.33)
③中山 光 10(3.25)
④森本 優佑 10(3.31)
⑤鈴木 宏和 10(3.31)
⑥佐藤 摩弥 10(3.32)
⑦佐藤 励 10(3.25)
⑧黒川 京介 10(3.30)
※良走路路、0・10Mのハンデ戦、()内は試走タイム
人気は4連勝していた黒川選手と、試走タイムが3.25と強烈だった佐藤励選手、そして枠的に有利な鈴木宏選手の3選手で売れていました。
レースは、10Mは丸山選手→鈴木宏選手→黒川選手の順で発進し、2ー5ー8隊形に。注目の佐藤励選手は8番手からのレースとなりました。
しかし2周回1コーナーでは、佐藤励選手がインから一気に3車を抜いて5番手に浮上。さらにその後、勢いそのままに、3周回には、0ハンの金田選手と黒川選手をもインからさばき3番手に浮上。
3周回3コーナーでは、鈴木宏選手が丸山選手をかわして先頭に。しかし佐藤励選手も待った無しの仕掛けで丸山選手をインから捕えて2番手へ上昇。
4周回3コーナーでは、佐藤励選手が鈴木宏選手をインから突破するも、立ち上がりで流れて、また鈴木宏選手がやり返し、この2選手のデットヒートモードに突入。
そして6周回3コーナー。佐藤励選手が鈴木宏選手を完全にとらえて、そのまま押し切る態勢を作る。
結局そのまま順位は変わらず、優勝:佐藤励 2着:鈴木宏和 3着:黒川京介という結果になりました。
3連単は、7-5-8で1,950円と、人気路線のわりには、そこそこ良い配当でした。
いや~、このレースも見応えがありました。佐藤励選手の追撃力はすさまじかったです。グレードレース初制覇がかかっていた鈴木宏選手はまたお預けとなりましたが、すごく良いレースをしてくれました。
次に、飯塚G2オーバルCC。
この開催はS級選手が多く出場しましたので、まさにSG日本選手権の前哨戦と言える開催でした。
3日目は9レースに落車があり、10レース以降は不成立という事態もありましたが、迫力のある熾烈なレースが繰り広げられました。
予選は0・10・20Mのハンデ戦で行われ、準決勝からは、ハンデ前の選手が重化され、0・10Mのハンデ戦、もしくは、10Mオープン戦で行われました。
そんな中、優勝戦は、全選手が最重ハンデの選手となったため、0Mオープン戦となりました。まさにSG日本選手権の前哨戦みたいな番組でした。
①中村雅人(3.55)
②有吉辰也(3.56)
③長田稚也(3.56)
④荒尾 聡(3.58)
⑤篠原 睦(3.58)
⑥大木 光(3.60)
⑦浜野 淳(3.58)
⑧高橋 貢(3.57)
※曇り、湿走路、()内は試走タイム
人気は、スタート力と雨実績上位となる有吉選手と荒尾選手と、枠的に有利な中村雅選手の3車で売れていました。本来は貢選手も恐い存在だったのですが、8枠は厳しいという評価でしたね。
レースは、有吉選手がトップスタートを切り、これに荒尾選手が乗って出る形に。
しかし1~2コーナーで有吉選手がやや流れて、すかさず中村雅選手がインからすくって3コーナーで先頭を奪取。
この時、有吉選手は少し飛ばされてしまい、ここに3番手の荒尾選手が付け込み、2番手に浮上。隊形は1ー4ー2に。
まさに、まばたき禁止の1周回でした。
走路は、水気が引いた一本道に近い走路状況。2周回以降は、中村雅選手はコースを守りながら逃走を図る。
2番手の荒尾選手は、終始インとアウトから突破を試みますが、中村雅選手がミスなく精密なコース取りで許さず。
結局はそのまま順位は変わらず、優勝:中村雅人 2着:荒尾聡 3着:有吉辰也という結果になりました。
3連単は1-4-2で2,410円と、こちらも人気路線のわりにはそこそこ良い配当でした。
このレースは、2周目から順位が変わらないレースでしたが、3車の攻防は見応えがありました。
■高橋希
いよいよ年末の大一番に向けてポイント獲得、最後のチャンス日本選手権が迫ってきました。
SG優勝の金子大輔選手と青山周平選手は優先出走権を獲得済。
現在ポイントを獲得しているところでは圭一郎選手、黒川選手、有吉選手、佐藤摩選手、鈴木宏選手、荒尾選手、中村雅選手あたりまではほぼ当確ではないかと思われます。
まだ各地区の1位は発表されていませんが、残りの7枠を選手権で争うことになりそうで、若井選手、佐藤貴選手、長田稚選手、高橋貢選手らはポイントの上積みが欲しいところ。
そして銘柄級では永井選手、佐藤励選手、早川選手、伊藤信選手といったところがいまだにポイント「0」で苦しんでいます。特にSSの舞台では必ず見せ場を作ってくれる永井選手や早川選手がこのまま出場権を逃すようなことになると、年末の戦いは少し寂しい気もします。
SG・特別G1のポイント制度が悪いとは言いませんが、毎年少なからず銘柄級が出場を逃してしまうのはどうなのかな…こぞって参戦できるような方式をそろそろ考えても良いのでは…なんて思ってしまいます。
泣いても笑ってもSSに向けてポイントが取れるのは日本選手権のみ。勝負掛けの銘柄級が底力を見せつけ、優出メンバーに名を連ねるのを期待したいと思います。