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下期新ランク/SGグランプリの見どころ


■沢朋之
つい先日発表となった今年度後期ランキングでは、鈴木圭一郎選手が青山周平選手に大きくポイント差をつけてのS1返り咲き
今年は年間100勝をクリアする公算も高く、まさに第二期黄金時代を築きそうな勢い。いつも浜松で目の前でレースを見ている私の体感からでもレースの安定度は半端ではなく、優勝戦レベルでスタート切れずに追う展開となっても、きっちりさばいて2連対圏内まで来ることが多くなってきている。

長く宿敵としてしのぎを削ってきた青山周選手が、年齢のせいもあってか総合力的にやや落ち気味を感じる昨今、ここしばらくはS1の座は圭一郎選手が独占するのではあるまいか。そして、現在メキメキと力をつけている若手勢がS1圭一郎・S2周平を徐々におびやかしていく…そんなここ数年間になると予測するが。

そしてその圭一郎選手も含む浜松勢は、この7月下旬より約4か月間(予定)の遠征回りに入った。これは浜松場の管理区域側の施設改修によるもので、通常の走路改修でも2~3か月の休催がせいぜいのところを、4か月とはかなりの長期間。
私も4か月間も浜松に行かないというのはずいぶん長いなぁと感じるのであるが、選手たちにとっても熱走路の時期からの遠征行脚はまさに「死のロード」…かと思いきや、直前の浜松取材では「今の(改修からすでに12年目で荒れた)地元走路よりは他場の方が走りやすい」とする選手も多く、意外と好成績となる可能性もある浜松遠征軍団。ここ数か月、各選手の動きを見守りたい。

■ジェット社
SGオートレースグランプリは、SGの中でも波乱が多く、魔物が住んでいる開催だと思います。
まず、SG14冠を誇る鈴木圭一郎選手ですが、このグランプリだけは取れていないのですよね。グランドスラマーの高橋貢選手も、全盛期の1997年からSGの乱獲が始まったにも関わらず、このグランプリだけはなかなか獲れず、やっと制覇できたのが2012年のことでした。
このように、SGタイトルを多く保有し優勝候補筆頭となる選手でも、このグランプリはなかなか取れないというオカルト的な現状があります。圭一郎選手は2014年からグランドスラムをかけてグランプリに挑んできました。今回で8回目のチャレンジとなります。果たしてグランドスラム達成なるか?

一方、このグランプリにめっぽう強いのが青山周平選手。現在2連覇中、トータルで4度も制覇しています。しかも青山選手は、スーパーハンデで優勝戦で3着に入るなど、驚く成績も残しております。なんだかんだ青山選手が立ちはだかりそうな予感もします。

さらに、このグランプリは、悲願のSG初制覇になる場でもあります。私の記憶では、岡部聡選手、若井友和選手、山田真弘選手、田中茂選手、武藤博臣選手、木村武之選手、永井大介選手、金子大輔選手、篠原睦選手らがそうでした。
そんな中、SG初制覇が現在もっとも期待される黒川京介選手佐藤摩弥選手。SGで準優勝はもう十分でしょう。悲願のSG制覇となるか?

今回の見どころをまとめますと↓
・圭一郎選手が悲願のグランドスラムを達成するか?
・なんだかんだ青山周平選手が立ちはだかるか?
・初のSG覇者が誕生するか?


この3点が主な見どころだと思います。
今回はドラマが待っているのか!?

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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