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オートを長く楽しむために/若獅子杯でインパクトを与えた選手


■沢朋之
先日の群馬県・館林場外での現地予想配信で思ったこと。
その開催はSG(全日本選抜)ということで、6日間を通して0or10のオープン戦が主流。予想ファクターもスタート展開が6~7割ということになるわけだが、そんな中でお声がけいただいたオートファンの皆様とのやり取りが興味深かった。

ファンA氏:「私は普段はあまりオートをやらないんだけど、こういうビッグレースの時だけは結構やるんだよね」
:「そうなんですか。やっぱり上位選手がたくさん出てレースが迫力あるから?」
A氏:「いやいや、それもあるけど、ハンデがない方が予想がしやすいじゃない」
:「それもそうですけど、個人的にはオートはハンデ戦の方が面白いと思いますよ」
A氏:「あまりハンデがあるレースは…なんか難しすぎて。競輪みたいにレースをランク別で分けて、ハンデをなるべく短くした方がいいなぁ」

ファンB氏:「あーあ、SGはつまんないなぁ、行った行ったばかりで」
:「でも今回の川口の湿走路は結構抜いたり抜かれたりがあって面白いですよね」
B氏:「まぁでも一般戦(普通開催)とくらべると大味だよね。やっぱりオートは抜ける・抜けないを推理するのが面白いのであって」
:「あ、私も同意見です」
B氏:「ビッグレースのオープン戦や短ハンデ戦はあまり考えることもないし。誰がスタート切るかと、試走タイムの比較で結構当たるよ。(配当は)安いけど」

この両氏のお言葉、私はもちろんB氏寄りの考えだが、ここに今後のファン獲得・売り上げ底上げのヒントがありはしまいか。

○普通開催(ハンデ戦)でオートを覚えたファンにとってグレードレースは簡単
○グレードレースで覚えたファンにとって普通開催は難解


…なのである。
ならば、オートを長く楽しむファンになっていただくには、普通開催から入っていただくのが良いのではないか。
個人的にはいつも申し上げる通り「オートの魅力はハンデ戦」だと思っているし、普通開催でオート覚え「ハンデ戦が当たり前。グレードレースはお祭り」とするファンの方が、よりオートを深く長く楽しんでいただける可能性が高いのではないだろうか。

売り上げ全体の底上げを図るには、やはり開催日数の多い普通開催の底上げが急務だろう。
今年年頭の当欄でもちらりと記したが、現在グレードレースをメインに行なっている諸々のPR活動を、少しでも普通開催の方に持ってくることを業界全体にご提案申し上げたい。


■吉田修叶
自分からは山陽G2若獅子杯争奪戦でインパクトを与えた選手を。

最近のオートレース業界は37期の新人選手達が各地で優勝を決めるなど、活躍が著しいのは嬉しい限り。
36期の選手も後輩に負けじと2級車での奮闘が目立っています。

先日の山陽G2若獅子杯争奪戦でも2級車の活躍が目立ち、最もインパクトを与えたのが浜松36期 吉林直都選手ではないでしょうか。
初日はスタートで後手を踏むも、先輩選手を豪快なマクり攻めでかわして圧勝。レース後のインタビューでも、飄々とした姿が印象的でした。

勢いは衰えずに連勝で勝ち上がり、3日目の選抜予選へ。ここでのメンバーが強烈で2強(青山周平選手、鈴木圭一郎選手)はもちろん、黒川京介選手、佐藤励選手など優勝候補を相手に逃げ切って勝利。
こんなにすごい選手がいたのか・・・と驚愕。

これまでに3度の優勝を決め、2023年度優秀新人選手賞を受賞するのも納得できました。

これからの活躍にも大いに期待でどんな選手になるのか、今後の吉林直都選手の走りに注目です。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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