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記念レースにおいてのハンデ構成/後期ランク雑感


■沢朋之
先日の伊勢崎SGグランプリ。オートレース成田さんにて現地予想配信を行なっていた私にお声がけをいただいた複数のファンの方から言われたのは「なぜ軽ハンのハンデを最初から引っ張る(重くする)のか」ということ。

GI・GIIでは当初はそのまま。4日目準決勝戦(もしくは3日目準々決勝戦)からハンデ重化させるのが最近のパターンだが、SGやプレミアムカップでは、初日から重化させる。さらに準決勝で再度引っ張るので、元来20M前の選手にとっては、一節で2度の重化となり、これではさすがに通用しない。
中にはそれでも車券絡みを遂げる選手もいるが、それは選手側の精進の賜物であり、結果高配当となりファンにとっては狙いづらいことに変わりはない。

以前にも記したと思うが、オートレースの魅力はハンデ戦であり「最重ハンが何人抜くか」というのが興味・予想の基本でもある。スタート一発でほぼ大勢が決まってしまうオープン・短ハンデ戦を乱発することは、私個人の意見としてはそんなオートの醍醐味を損なうものであり、選手のモチベーションをも下げるものと考える。軽ハン勢でも車を仕上げればグレードレースを優勝できる可能性は残しておくべきではないだろうか。

ハンデを据え置きにすることにより
○ファンがハンデ戦の魅力を堪能でき予想・車券購入に気が入る
○軽ハン選手のモチベーションが上がる
○重ハン選手も追うために一層の努力をする

…と、競技としては良いことだらけに思える。

よくファンの方々が言われる「優勝戦はいつも同じようなメンバー」「スタート一発で決まるようなレースは予想がつかない」といった状況も回避できるのではないだろうか。

それでも「SGは強い選手が勝つべき」と言うのなら、安易にハンデ短縮に走るのではなく、いっそのことSGは初日予選から8周戦にしてはどうか。周回が延びる分追い込みが届く可能性が高まり、バランス的にも良さそうだ。

「0オープンは日本選手権だけで十分」という声もベテランファンからはよく聞かれる。
個人的には10Mオープンも好きではないし、昔はなかったものだ。準決勝でハンデ重化組が敗れ、結局最重ハン勢だけとなった優勝戦が10Mオープンになるのも解せない(最近は枠番選択の0オープン優勝戦がめっきり減りましたなぁ)し、最終日の敗者戦では軽ハン勢のハンデを戻すべきだろう。
それによりファン側が「準決勝に乗った選手がハンデ戻ったなら買いだ」とばかりに車券購入意欲が高まろうというものだ。

コロナ禍の巣篭もり需要による(ネット投票中心の)売上右肩上がりもやや下降線となってきた今、オートを覚えた新規ファンに更に楽しんでいただくためにも、そして既存ファンを放さぬためにも「魅力ある番組編成」が第一と考え、その取っ掛かりとしてまずはグレードレースにおけるハンデの再検討を…と提言したい。

■ジェット社
今年度の後期ランクの雑感を。

S級トップ10は以下の通りとなりました。
S1 鈴木圭一郎(浜松) 前期ランクS2
S2 青山周平 (伊勢崎)前期ランクS1
S3 金子大輔 (浜松) 前期ランクS12
S4 佐藤貴也 (浜松) 前期ランクS8
S5 中村雅人 (川口) 前期ランクS5
S6 佐藤摩弥 (川口) 前期ランクS14
S7 高橋貢  (伊勢崎)前期ランクS4
S8 有吉辰也 (飯塚) 前期ランクS16
S9 若井友和 (川口) 前期ランクS15
S10 荒尾聡 (飯塚) 前期ランクS5

まず各場毎トップ10入りした選手の数は↓
川口 :3名
伊勢崎:2名
浜松 :3名
飯塚 :2名
山陽 :0名 

特にベスト4まで浜松勢が3人も入っており、上位は浜松勢がほぼ独占したという形に。現在は鈴木宏和選手らも勢いがあり、浜松時代が到来する前兆かもしれませんね。

S1は圭一郎選手となりました。競走得点はもちろん、2月のSG全日本選抜、4月のSGオールスターと、SGを2冠したのも素晴らしかったです。

S2は青山周平選手。競走得点は圭一郎選手と僅差でしたが、湿走路の連対率が圭一郎選手より低く、その辺が響いたと思われます。

そして3位に金子大輔選手。普通開催はもちろん、グレードレース戦線での活躍も素晴らしかったです。

この他では、佐藤摩弥選手がS6位。私個人的な予想では、来期は川口ナンバーワンになると想定していましたが、さすが中村雅人選手ですね。高位安定の走りで競走得点を上回りました。摩弥選手には、ぜひどこかで川口ナンバーワンになって頂きたい。

トップ11位以降の選手では、S17位に入った長田稚也選手。先日は飯塚G1ダイヤモンドレースを制し、成長が著しい選手です。まだ22歳ですから、末恐ろしい選手だと思います。まだ気が早いですが、来年4月のランキングが楽しみです。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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