■沢朋之
先週発表された2023年度前期ランキング。
青山周平選手のS1返り咲きは、昨年後半のグレードレースでのVラッシュを考えれば想定内だったが、再びS2となった鈴木圭一郎選手もポイント的には予想以上に肉薄(青山周150.801P 鈴木圭149.238P)。両者で他を引き離す形となり、やはり2強時代はしばらく続きそうか。
同じく昨年後半、復帰後の動き目覚ましかった加賀谷建明選手がS3に大躍進。これも今回最大のトピックス。近況も人車とも充実の動きが続いており、初SGタイトルに最も近い男と言えそうだ。
トップ10に浜松勢が4名も印象深い。S級の人数自体は8名と、5場中4番目ではあるものの、最上位級にこれだけ名を連ねているのはやはり圭一郎選手を中心とした切磋琢磨ムードの賜物か。先日お伝えした36期ルーキー達の成長も早そうで、場全体のレベルアップが担当としては楽しみなところ。
ほか、近況の活躍目覚ましかった佐藤摩弥選手も、A級からS14位へとこちらも大躍進。4月以降は枠番選択・抽選以外のレースでは常に最重ハン大外に置かれることとなろうが、持ち前のスタート力を発揮すれば…。連日一気にカマして出る姿に期待したい。
同じく近況好調続いた佐久間健光選手が選手生活24年目で初のS級に。反対に現在でも不振続く佐々木啓選手がA級陥落など、話題となる動きが多い今回の新ランク。各選手の新たなハンデ位置でのレースぶりを、車券対策も含めて見つめていきたい。
■高橋希
2月4日の浜松開催を皮切りに、36期生が続々とデビューを果たしました。
いつも新人選手のデビューが近づくと、取材でバタバタする時期ではありますが、今回は私が担当している伊勢崎・川口には配属がないため、比較的落ち着いてその走りを見ることができました。
3名ほどデビューが遅れるという発表でしたが、浜松は3名の選手が無事デビューを迎え、その3名とも堂々たる走りを見せてくれました。
牧野竜人選手・吉林直都選手も粘り強く良い走りでしたが、3番目に登場した36期の養成所最優秀選手・栗原佳祐選手は圧巻の走り後続を大きく引き離し快勝。さらに3日目に上がりタイム3.403という驚異のタイムで4連勝スタートとなりました。
青山周選手や圭一郎選手も新人時代から別格のスピードだったし、最近では黒川選手・上和田選手・佐藤励選手らも2級車で快速を発揮しており、栗原佳選手もその偉大な先輩方を彷彿とさせる走りで今後が楽しみな存在となりそうです。
また飯塚では2名の選手がデビューを果たし、山陽でも4名の選手がデビューを控えています。
最近は33期以降の選手の活躍が全国的に目立っていますが、36期生の活躍が相乗効果を起こし全体的な成長に繋がってきそうです。
今現在のオート界は圭一郎VS周平の構図が続いていますが、33期生以降の成長がトップ2を脅かす存在になってくれれば、オート界はさらに盛り上がってくれそうです。