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川口SSフェスタ振り返り


■沢朋之
全国オートレースファンの皆様、明けましておめでとうございます。
本年もオートレースとオートレースモバイル、沢朋之の解説予想をよろしくお願い申し上げます。

永井大介・丹村飛竜の両名が早々に失権となり、残る14名でのポイント争いとなったスーパースタートライアル。4日目を終了して、ボーダー直上の8位で決定戦進出を決めたのは、私が今回V候補筆頭に挙げた加賀谷建明選手。今回の加賀谷選手、エンジン・足周りはいぜん堅調が続いていたものの、0オープンでは肝腎かなめとなるスタートがもう一つ。⑧枠からのカマシは望み薄く、決定戦の焦点はやはり①青山周平・③鈴木圭一郎のトップ2に集まる。

当日コメントで圭一郎選手は「(③枠を取ったのは)青山さんの隣が嫌なのと、②・④・⑤枠の位置が空回りしやすい感じなので」と、スタートに強くこだわった枠選択の理由を述べる。そのイメージ通りのままレースでは見事な先行を決め、そのままぶっちぎりの10周回。全てが完璧な2度目の王座戴冠にして、赤の③枠では初めてのSG優勝となった。

今回も5日間全レースの予想配信を行っていた私。予想目とは別にもちろん個人車券も購入していたが、まず試走で目についたのは⑤松尾啓史選手の動き。
前の④有吉辰也選手に完全に詰まっており、3.27の試走タイムは25…いや、24は出ているのでは、と思わせる力強さ。減量効果もあって今節はスタートも上々であり、高確率で車券に絡んできそうだ。

最重要ファクターはやはりトップSのスタート。ただこればかりはいくら考えても結論は出ないので、周平選手の先行を本線、圭一郎選手が切った時が穴狙い目と決め予想を立てる。3連単本線は①ー②ー③⑤。穴狙い目は③ー⑤⑥=①②⑤⑥。

そしてレースはご覧の通り。有吉選手が2着キープのままゴールの瞬間にはガクリと肩を落としたが、よく考えてみれば、松尾選手の試走が良過ぎただけで、有吉選手も数字的に3.30なら全然アリで、松尾選手との見た目の比較で切ってしまったのが大失敗。
「圭一郎選手がトップスタートなら、有吉選手はじめ外の選手を連れて行く」と考えるべきだったのだ。
しかし、周平選手があそこまで車を下げるとは、とも思うし…。ファンの皆様も同様に迷ったからこそ8万円台の高配当になったわけだろうし、予想道の険しさ・面白さを改めて学んだ一戦でした。
あっ、個人券の方も①ー⑤=全は買っていたものの、③ー⑤=全までは手が届かず。とにかく決定戦だけではなく、松尾啓選手の超抜エンジンぶり(もちろん+減量効果も)が記憶に残る5日間でした。


■ジェット社
まずはじめに、新年明けましておめでとうございます。みなさんにとって良い一年になることを祈っております。本年もどうぞよろしくお願い致します。

大晦日のシリーズ戦、王座決定戦は、高配当となりましたが素晴らしいレースでした。
私は1レース当たるも、そのあと全然当たらず凹んでいます(苦笑)。しかし新年を迎えたので、心機一転して頑張ります!

さぁ、スーパースター王座決定戦は鈴木圭一郎選手が見事優勝しました。
沢さんと高橋さんと、コメントがカブるところがあると思いますが、枠番選択で「3枠」を選んだのがポイントだったのではないでしょうか。
0.02でスタートを切って、スピードを乗せて1コーナーを侵入していきました。日本最速を誇るだけあって上がりタイム3.308で後続を大きく引き離しての優勝。
もし圭一郎選手が2枠だった場合、1枠の青山周平選手は、強引に突っ張って圭一郎選手のスピード殺す戦略をしていたと思います。
そんな中、3枠から本当に素晴らしいレースを披露しました。ナンバーワンの名に恥じない1年の締めくくりとなりました。

あと、シリーズ戦も感動的なレースでした。朝のスタート練習でスリップ落車をしてしまった黒川京介選手。その後、マシンの修復にたくさんの選手達が手伝ってくれたようです。準優勝だった佐藤摩弥選手もお手伝いをしたとか。
みんなの気持ちを胸に見事優勝した黒川選手、インタビューの時は感極まっていましたね。
結果は黒川選手の優勝となりましたが、ライバルである選手達は惜しみなく協力して、お互いを尊重しつつレースに臨んでいるのだなと、ロッカー内の選手達の素晴らしさが垣間見れたレースだったと思います。


■高橋希
オートレース界最高峰の戦い、【SGスーパースター王座決定戦】が12月31日に行われました。
大晦日の指定席となっている1枠の青山周選手が試走タイムも1番時計タイで人気の中心となりました。
①青山 周平 0 3.25
②早川清太郎 0 3.26
③鈴木圭一郎 0 3.25
④有吉 辰也 0 3.30
⑤松尾 啓史 0 3.27
⑥小林 瑞季 0 3.27
⑦荒尾  聡 0 3.29
⑧加賀谷建明 0 3.29

注目のスタートは青山周選手が不発に終わり、3枠から現No.1の圭一郎選手がトップスタート。
2番手に出た有吉選手は序盤こそついていく走りを見せたものの、徐々に差を広げられて圭一郎選手が圧巻の3.308で優勝
そして2着・3着争いは激しくなりましたが、松尾啓選手の強烈な追い上げもむなしく有吉選手が2着は守り切りました。
レース後は青山周選手の悔しい表情が印象的でしたが、最後まで1番人気の重圧を背負う走りは素晴らしいの一言だったと思います。

またシリーズ戦優勝の黒川選手は、朝練習の落車から立て直しての優勝とその精神力に感服しました。
しかしながらその落車時に車を止めて黒川選手に駆け寄った佐藤貴選手や、最後まで黒川選手の整備を手伝っていた中村杏選手も同レースに出場していました。
ライバルでありながら仲間でもある。
黒川選手からも「みんなのおかげで優勝できた」とコメントが聞かれ、このレースも王座決定戦に負けない素晴らしいレースだったと思います。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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