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★川口消音マフラー/再開された川口オート


■沢朋之
この12月、いよいよ再開なった川口オート。新走路は今のところ連日「荒」(改築直後特有の油浮きがあるため)の状況ではあるものの、全体的にタイムは上がっており、選手コメントでも「よく食いつく」とするものが多く、まずは今後新走路らしい高速戦が楽しめそう。

それより気になるのは、今後しばらくの間、川口ではオール消音でのレースとなる…と発表のあった件。
もちろん月末のスーパースタートライアル~王座決定戦も消音マフラー装着でとなる。これは憶測になるが、私的にはメッカ・川口が(今のところ一時的とはいえ)消音化に踏み切る以上、業界的にもやがては全消音化の流れへと向かうのではあるまいか。そして、今となってはその方が賢明のような気もする。

現在オート界の最大のネックとなりつつあるのが「消音マフラーと通常マフラーの混在」であり、開催ごとに変わるマフラーに、選手はエンジン整備に難儀し、車券ファンも予想・選手評価に混乱をきたしている。売り上げにも多少なりとも影響していることだろう。
ボートレースのような個体データの管理・公開ももう一つ行き届いていない状況もあり、このまま運営を続けてもファン離れを招くだけだろうし、ここは思い切って全場全開催の消音化を前提にコトを進める時代が来たのかもしれない。

いぜんオールドファンを中心に「爆音がないとつまらない」「消音は本来のオートとは別競技」といった声もあるのは承知(私だって本音ではそうだ)だが、さらに将来のガソリンカー廃止~EVエンジン化を見据えても、爆音はいずれなくなる運命と割り切り、早いところオール消音にしてわかりやすい状況にしたほうが…と思うがどうか。
そのあたりを含め、今後の(まずは消音スーパースターの!)川口開催を見守っていきたい。


■ジェット社
ついに12月から川口オートが新走路で再開されました。私の方からは、再開された川口オートについての雑感を述べたいと思います。

■川口新走路の状況
新走路の特徴である油ですが、水をまいてブラッシングを懸命にしていました。それでも選手達のコメントでは、少しヌルヌルする感じがあるとのことです。まぁ、これは新走路であるがゆえ、仕方ないと思われます。

レースを見た感じでは、なんだかんだ食い付きは良いと思えます。とくに外を開け開けで走る選手達は好タイムを出しています。中でも2級車の活躍が目立っています。佐藤励選手が3.350をマーク。伊東玲衣選手も走行練習で3.38までマークしたり、レースでも連対率が良いです。

新走路で、まだ走路が安定していないので、現在までの開催(12/1~4、12/9~12)は、「走路状況」は「荒」となっており、タイムアップや試走戒告の対象にはならないステータスでレースが行われています。
しかし、このあと川口開催は目白押しなので、選手達がどんどん走り込んで、走路がだんだん馴染んでくるので、スーパースター開催ぐらいになれば、かなり良い走路コンディションになるではないかと見ています。

そして、安全対策工事もされました。直線部に緩衝材が設置され、コーナー部の金網が1M後方に。この他、新審判棟が完成し、ゴール線の内側にあった仮設審判棟が撤去され、レースが見やすくなりましたし、大型ビジョンの修復、3~4コーナー付近には新たな照明塔の設置、新発進合図機の導入などもされています。


■消音レースの印象
まず、なぜ「消音マフラー」で実施されるかと言いますと、川口オートレースの5号館(3~4コーナー付近のスタンド)の解体工事に伴い、防音壁が一時無くなるということで、周辺の生活環境に配慮し、当分の間は全レースで消音マフラーを使用することになりました。
「新走路」「日中開催」「消音マフラー」と、この3つの要素が含まれた開催は初めてですので、私も未知な世界で興味深かったです。
選手のコメントを見る感じでは、やはりマシン設定に苦労している選手が多いと思います。

また、消音マフラーは従来通りに抽選になっているようです。消音マフラーの取り付け作業は大変です。2節連続で乗った選手の中には、「前節は良かったけど今節は変調した」とのコメントがあったぐらいなので、節毎に選手達の調子が乱高下するのではないかと、ちょっと気になるところはありますね。


■入場制限について
川口オートの発表では「12月1日より当面の間、先着6,000名の入場制限を実施」とあります。このまま行けば、スーパースターも先着6,000名で行われる予定です。
去年までは、5号館(3~4コーナー付近のスタンド)を開放して、10,000名以上のお客様を受け入れる態勢を作れたのですが、現在は5号館の解体工事の準備がされています。よって、5号館が使えないとなると、6,000名が限界なのではないかと思われます。

しかし、川口施行者も必死に対応を図っており、広場など利用可能なエリアにテレビを設置したり、いろいろ考えて対応されています。もしかしたら、ちょっとだけ人数の幅が広がるかもですが。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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