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飯塚G1開設記念振り返り


■吉田修叶
〇飯塚G1開設記念振り返り
まず予選で最も目立ったのは鈴木宏和選手
持ち前のロケットスタートだけでなく、冷静なさばきも予選では披露して3連勝。準決勝戦では、10mオープンの6枠からトップスタートを決めて4連勝で勝ち上がりを決めました。グレードレース初制覇へ、注目が集まりました。

それに立ちはだかるのが現オート界の3強(青山周平選手、鈴木圭一郎選手、荒尾聡選手)。こちらは準決勝戦のスタートに明暗が分かれる形に。
10Rで荒尾選手がフライングで失権、11Rでは鈴木圭選手が2度目のスタートで失敗してしまい着外へ。12Rの青山周選手は好スタートから横綱相撲で勝利。
地元からは浦田信輔選手、中村杏亮選手が勝ち上がりを決め、10mオープンで優勝戦は行われました。

【G1開設66周年記念レース】
10Mオープン 4,100M(8周)湿走路
①岩崎 亮一 3.61
②中村 杏亮 3.59
③浦田 信輔 3.57
④加賀谷建明 3.53
⑤鈴木 宏和 3.63
⑥松尾 啓史 3.58
⑦木村 武之 3.58
⑧青山 周平 3.56

レースは人気の中心、加賀谷選手が枠なり発進から豪快なマクリ攻めで浮上し、2周回3Cで先頭の中村杏選手をとらえてぶっちぎりのゴールを決めた。
地元期待の中村杏選手も健闘して2着。浦田選手が最後まで後続の攻めをしのいで3着に入り、高配当を提供しました。

得意の雨を味方につけた加賀谷選手が悲願のG1初優勝を決めました。脳腫瘍手術後の復帰戦で見事な復活優勝を決めるあたりが、さすが天才加賀谷選手。優勝インタビューでの感動の涙に、もらい泣きされた方も多かったのではないでしょうか。

飯塚での連続優勝に注目を集めた青山周選手は5着に敗れる形に。やはり、雨なら今回のように他の選手にもチャンスがある、ということが分かりました。今後の湿走路での青山周選手の動向に注目です。


ここからは2022年私的オート界3大ニュースを。
飯塚・山陽担当として、こちらで行われたレースを対象に選びました。

★やはり、ハルクの壁は高かった…。
青山周平、飯塚の地でSG日本選手権、G1ダイヤモンドレースV!

今年も青山周選手の強さは変わることなく、飯塚オートでもその強さを見せつけてくれました。
まずは、8月のG1ダイヤモンドレース。0mオープンの2枠からトップスタートを決めると、2番手で猛追する鈴木圭選手の攻めを最後までしのいで完封勝利
続く、SG日本選手権。こちらは0mオープンの4枠から2番手発進となり、トップスタートを決めた鈴木圭選手を追う展開に。ダイヤモンドレースとは逆の展開となり、どうなるのか注目が集まりました。勝負は2周回3C、青山周選手が鈴木圭選手のインに飛び込む。両者が流れる形となるも、先頭に立った青山周選手が鉄壁のブロックで優勝を決めた。

私自身も現地で両方のレースを観戦し、青山周選手の高速イン走法に魅了されました。
青山周選手の攻略法についてはこのコーナーでも考えさせてもらい、それでもハルクの牙城は高く、来年こそは飯塚や山陽の選手に攻略してもらいたいですね。


★篠原睦選手、デビュー通算1000勝達成!
8月20日飯塚ミッドナイト8R。
湿走路で持ち味の速攻を決め、史上29人目の1000勝達成となりました。
篠原選手のレーススタイルはスタート速攻。その速攻が決まった時の爽快感は半端なく、車券購入された方も任せて安心のレーサーではないでしょうか。

私自身が篠原選手のすごさを感じたのは、地元で行われたSG日本選手権。
F2の状態で挑みながらも、節間では好スタートを連発。常に勝利を狙って、スタートから見せ場十分の走りを披露してくれました。
これからも1着にこだわる走りで、次は1500勝を目指してもらいましょう。


★丹村飛竜選手、10連勝達成!
3月2日山陽ミッドナイト9R。
こちらは現場で、その瞬間に立ち会うことができました。
当日の朝から緊張感がかなりあった様子で、レース前はこちらにも緊張感が伝わってきました。そのプレッシャーにも負けずに勝利を決め、山陽所属の選手では初の10連勝達成
レース後は多くの選手や関係者に祝福を受け、ホッとした様子が印象的でした。そのときの丹村飛選手は本当に強く、レース実況でもおなじみの【スーパー飛龍】へ、変身しているのではないかと思わせるような素晴らしい走りを披露してくれました。

その勢いは止まらず、3月末に行われた山陽G2ミッドナイトチャンピオンカップでも、5連勝で完全優勝
消音マフラーでの強さが目立っている丹村飛選手。年末のスーパースター王座決定戦トライアルに出場予定で、今回は消音マフラーでの戦いとなっています。ここでもスーパー飛竜へ変身なるか注目です。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
(C)Autorace Mobile
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