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浜松G1スピード王決定戦振り返り


■沢朋之
ここ最近のグレードレースとしては珍しく、5日間全レースが良走路となった浜松GIスピード王決定戦。走路温度は照っても最高40℃前後までにとどまり、連日好タイムが連発。3日目・準々決勝戦までの上がりタイム最高は鈴木圭一郎の3.388。

迎えた4日目準決勝戦。
9Rでは最重ハンから先行した佐藤貴也を、道中若井友和がさばき逆転。
10Rは地元スタート王・鈴木宏和が、荒尾聡の追撃を振り切り逃げ切り。
11Rでは復活女王・佐藤摩弥の逃げを、今節スタート好調の王者・高橋貢が追い切り。
そして最終12Rでは、ようやく足周りを安定させて臨んだ鈴木圭一郎が、渡辺篤の先行をとらえて…と、それぞれに上位各選手がきっちりと仕事を遂げる好レースが見られた。

そして迎えた優勝戦は10Mオープン。
現在A級の佐藤摩選手が乗っているから…がその理由とのことだが、今回ばかりは枠番選択の0オープンよりも、こちらの方が面白味があったか。

レースは①佐藤摩がイン先行。③鈴木宏、④佐藤貴と続き、人気の⑧鈴木圭は序盤6番手のやや苦しい展開に。前半滑らせた鈴木宏を佐藤貴がすかさず逆転で2番手に。
その後はW佐藤が前団を形成したまま後半へ。終始伸び返す佐藤摩に対し、終盤7周3Cで佐藤貴が渾身のイン差し逆転。必死に追い上げる鈴木圭はゴール前辛うじて3着に。一番人気を背負ったS1、意地の車券絡みだった。


5日間を総括すれば、直後に日本選手権を控えているのもあってか、初日から上位勢がハイレベルな車仕上がりを見せ、連日いつも以上に外枠からの追い切りが目立った。
見逃した方は、選手権への予習の意味でもぜひ、ネットVTRをご覧になることをお勧めしたい。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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