■沢朋之
新スタンド落成後2度目のグレードレースに、大いに盛り上がった浜松特別GIプレミアムカップ。天候は初日良走路、2日目途中一瞬雨、3日目湿走路、4・5日目は良走路という流れ。
予選2日間を連勝で、準々決勝のポイント当確としたのは鈴木圭一郎、木村武之、伊藤信夫の地元勢に、優勝候補筆頭格の青山周平。特に伊藤信は3日目が苦手の雨予報だっただけに、気合の入った良路での2日間だった。ほか、オール10Mオープンの番組編成で、スタート巧者がポイント上位に。
3日目、強雨の中での準々決勝戦では、内枠の先行車が次々と逃げ切り、配当的には荒れ傾向。いぜん一本道の度合いが強い浜松湿走路を印象付けた。
走路乾いての4日目準決勝戦では、前述の木村武、伊藤信、青山周が予選の動きそのままに1着勝ち切り。しかし、最終12Rの鈴木圭だけは、慣れない0オープンの①枠にやや臆したか、スタート空回りさせての出遅れから、必死に追い返すも3着一杯。地元V候補筆頭が、まさかの優出洩れとなった。
迎えた優勝戦では、自ら①枠を選んだ青山周が盤石のイン逃げ展開で、2番手で回る②木村武に8周回一切のスキを見せずの押し切り勝ち。
準優勝となった木村武、3着の④伊藤信ともども、朝のロッカー取材では「(青山に)勝つにはスタート先行するしかない。先に行かれたらまず抜けない」と口を揃えたが、その見立て通りの結果となった。
今期久々のS2陥落とはなったものの、近況のGレース優勝続く爆進ぶりは、早くも来期S1復活を確定させた感のある青山選手。近年は苦手傾向強かった浜松走路でのプレミアム制覇には、今後なお一層の快進撃を予感させる。