トップ

【無料記事】
川口SGオールスター振り返り


【沢朋之】
オートレース界初の6日間開催として行われた、川口SGオールスターを振り返ります。

連日予想配信番組をさせていただき、全72レースを的中率4割強で終えた私の素直な感想は「長かった…」(笑)。
もう最終日には初日・2日目のレースのことはほぼ忘却の彼方で、振り返り解説をトチることもしばしば。
選手の皆さんもさぞかしお疲れだったことでしょう。
それでも車券の売上の方は上々だった模様で、そのあたりはさすがSG!ファンの関心度の高さをうかがわせました。

中身の方はといえば、レース・天候ともに荒れ傾向。
初日は終盤11R以降が湿走路。この日の目玉、12Rの「スターセレクション」(10Mオープン)では、外枠のトップ3を尻目に、内枠から先行した①佐藤摩弥を、2番手で追った③高橋貢が道中一本道の狭いインをかわして、王者さすがの雨レースを披露。

2日目予選は全レース良走路なれど、②③号車の1着・連絡みが目立ち、万車券4本のやや荒れ傾向。
3日目予選(準々決勝進出戦)も良走路。この日から早くも軽ハンデ勢の一が一斉重化し、3連単9,000円台後半の「ほぼ万車券」も含めると全7本の高配当が飛び交う乱戦に。
4日目準々決勝戦は5R以降が湿走路となり、勝ち上がりに明暗を分ける流れに。6Rでは地元大ベテラン・①篠崎実がSG最高齢勝利記録更新を達成。
最終12Rでは、同じく地元ベテラン・③五十嵐一夫が人気薄の中、先行から押し切り1着で3連単6ケタ配当を演出した。これを含め、この日も万車券6本の結果に。

5日目準決勝戦は完璧良走路。9R(10Mオープン)では、地元・④加賀谷建明が翌日・優勝戦の雨予報に勇気百倍の1着。F2持ちながらタイミング0.04で2番手に飛び出したスタートもお見事だったが、先行から抑える③久門を、最後はマクリで仕留めた立ち回りも光った。それに続いてゴール前で久門をとらえた⑦早川清太郎が2着に。
10R(10Mオープン)では、先行した⑤篠原睦を、序盤5番手から追った⑧永井大介が後半逆転。今回の仕上がり良さを見せつけた。
11Rのみが0・10Mのハンデ戦。①篠崎実の逃げを初周でかわした②佐藤裕二が得意の押さえ逃げに持ち込むも、この日一気に機力良化させた⑤有吉辰也が襲い掛かる。人気中心の⑧鈴木圭一郎も続いて2番人気の決着に。
最終12Rでは、道中3車(③佐藤摩弥・⑥黒川京介・⑦佐藤貴也)落車のところで本命・⑧青山周平が反妨失格の大アクシデント。序盤の競り合いを制して先行した⑤丹村飛竜がそのまま1着。2着に飯塚若手・②高宗良次が入って、3連単80万円台の超大穴に。高宗選手はこれがSG初優出

《5/1 優勝戦》0Mオープン ※湿走路
①永井大介  3.76
②鈴木圭一郎 3.76
③加賀谷建明 3.73
④丹村飛竜  3.74 
⑤有吉辰也  3.78
⑥篠原睦   3.77
⑦早川清太郎 3.81
⑧高宗良次  3.78

試走一番時計の加賀谷に人気が集まるも、0オープンではスタートに不安か。
レースもやはり序盤の展開厳しく、バックでは6番手。先行した鈴木圭が丹村飛を引き連れ、2車で後続を離す展開に。道中ミスなく、終盤は丹村との車間を広げた鈴木圭が11度目のSGタイトル。展開不利からそれでも追い上げた加賀谷も車券圏内の3着に食い込んだ。

今回予想を続けていて一番感じたのは、川口の晴雨共に走路状況読みの難しさ。特に雨ではインの一本道状況と、やや外も使える状況、そして内外全面的に利く状況とが混在し、まさに走ってみないとわからない、といったところ。良走路での滑って追いが利かないレースも目立った。まぁ今年は走路改修を控えているだけに、このような難しい状況もあと少しか。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
(C)Autorace Mobile
(C)2024 CYBIRD