【沢朋之】
全国オートレースファンの皆様こんにちは。スーパースタートライアルの16名も決まり、いよいよ押し詰まってきた感のある今年のオートレース界。まずは先日行われた浜松SG日本選手権の振り返りから。
オール0Mオープンの選手権。前半2日間の予選を勝ち上がり、3日目の準決勝フリーパス「スーパーライダー戦」にのってきたのは、やはりと言おうか業界最上位級のスタート力を持つ8名。
中でも本来追い込み型である中村雅人の存在が光った。今回は当初からスタートが切れており、なおかつレース足も上々。この時点では青山周・鈴木圭の2強に割って入るのは中村か?の予感が。
レースは先行した木村武を序盤5番手からの青山周がさばききって快勝。それを追走した中村雅は3着。イン人気の鈴木圭はスタート大きく浮かせて後手を踏み着外の結果に。やはりNo.1・青山強しの印象を残した。
そして準決勝10Rでは同期・瀧下隼平のスピード戦に敗れた中村雅…で、準決勝唯一の万車券決着に。ここでは浜松を鬼門とする早川清太郎の先行1着優出も印象的だった。
迎えた優勝戦。
共に外寄り枠となった⑦青山周平、⑥鈴木圭一郎にとっては位置不利の感は否めず、人気は今回共にスタート切れまくっていた③永井大介・④有吉辰也の25期コンビが中心に。
そんな中、渾身のトップスタート決めたのは青山周。その後には①金子大輔ー②早川清太郎の内枠勢が続く展開に。青山周とのスタート伸び合戦に敗れた鈴木圭は5番手からの展開に。
中盤、圭一郎が早川をかわす際にやや空いたインにすかさず差し込んで3番手上昇は⑤荒尾聡……と、展開を記しても登場しない車がほぼ無いという力拮抗の好レースに。
後半は今やSG優勝戦の定番となった青山周・鈴木圭・荒尾のまたもや三つ巴戦。勝負は9周3・4コーナー、逃げ込み図る青山に対して荒尾がマクリ仕掛け、両者外に浮いたところを、鈴木が3番手から一挙逆転。そのまま残り1周を駆け抜けての大逆転Vとなった。
当日の選手紹介セレモニーで「最後まで諦めずに走ります」と宣言した、その通りの走りで地元選手権優勝を遂げた圭一郎選手。表彰台での大粒の涙も記憶に残る締めくくりに。