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飯塚SG全日本選抜振り返り


【沢朋之】
まずは10月30日、川口9Rでのレース中事故で殉職された佐藤正人選手のご冥福を心よりお祈りいたします。

旧船橋時代から、取材や私が関わったイベントにもご協力いただき、プライベートの酒席にご一緒いただいたこともあり、悲しく残念な限りです。
生真面目な職人肌の選手で、整備・練習にも熱心この上なく、エンジン状態の悪い時にはロッカーで黙考する姿も。スタートが平均的に早く、レース予想の上でも展開の軸となることが多かった割に、地味なイメージのためか人気集中することはあまりなく、中ハンデから抜け出して好配当となる場面が多々ありました。

直近の浜松開催(10/18~21)では、「試走タイムは出てもレース足が…」と、連日セッティングを変えて練習に勤しんでおられ、最終日の朝練習後「今日は(エンジン)どうですか?」「いや~、あんまり良くないです」と会話を交わしたのが、私にとって正人選手との最期となりました。

兎にも角にも、痛ましい事故が再発されないためには、業界側が事故をしっかり検証し、ハード面・施設面の再検討を行うことが必須です。個人的には今回の事故を含め、近況のレース傾向からも「もっと食い付くタイヤ」の開発・供給を。そして走路フェンスへの緩衝材の設置が最優先事項と考えます。


それでは、去る9月下旬に行われたSG全日本選抜の振り返りを。

初日・2日目の予選を席巻したのは永井大介。初日の上がり3.363は強烈な印象を残した。
3日目の選抜予選では③枠をゲットし人気中心となった永井だったが、ここはタイヤが低かったのが災いし着外(4着)に。⑧青山周平ー⑦鈴木圭一郎のオート界トップ2のワンツー(3着は②木村武)で3連単万車券とは。

4日目準決勝戦(0オープン)。9Rでは昨日の汚名を晴らしたい永井が②枠からのスタート先行で押し切り。10Rは③荒尾聡と④佐藤貴也が共にセンター好枠からの飛び出しで8周回をそのまま回り切る。11Rでは人気集中の②鈴木圭がスタート空転でまさかの8番手発進。代わって出た⑥黒川京介が独走。同じく外枠から追い込んだ⑦中村雅人の川口ワンツーは3連単80万円台の超高配当に。

そして12RではS1青山周が⑤枠から2番手スタート。②鈴木宏和の先行をすぐさまかわし、3番手から③伊藤信夫も続いて、ここは人気筋の決着に。

迎えた優勝戦。
①青山周平 3.29
②永井大介 3.28
③荒尾 聡 3.30
④黒川京介 3.32
⑤伊藤信夫 3.31
⑥中村雅人 3.30
⑦有吉辰也 3.32
⑧佐藤貴也 3.32

人気は①=②が断然で次が両者から③へ。レースは選択順2番で①枠を選んだ青山がイン先行。永井が続いて、外からは伊藤がカマシ追走の3番手。その伊藤を3・4コーナーでインすくった荒尾が3番手から虎視眈々の展開に。道中、試走タイム比較以上にエンジン強めに永井に仕掛けんとする荒尾だったが永井も伸び返して抵抗。
しかし5周2コーナー立ち上がりでやや外に浮いたところを荒尾が満を持しての逆転で2番手に。
後半はインを締めて逃げ込み図る青山に、以前エンジン強めに攻め込む荒尾だったが、青山が最後までコースを外さず、SGグランドスラムのゴールを駆け抜けた…。

終わってみれば優勝戦に向け、共にエンジンオーバーホールを行って臨んだ両者のワンツーという結果に。初日からエンジンパワー最上位の動きが続いた永井だったが、両者の直前の上積み分に屈した形に。

ちなみに、今回も全国専用場外様向けの予想配信を行っていた私の優勝戦予想は、3連単①ー③ー②⑤の2点勝負で見事的中と相成りました。やはり荒尾選手の試走伸びがタイム以上に良く見えたもので。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
(C)Autorace Mobile
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