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飯塚特別G1プレミアムC振り返り

【沢朋之】

初日~3日目はオール良走路、4日目はブチ~湿、最終日は湿~ブチの走路推移となった飯塚プレミアムカップ。
特に最終日は予報よりも雨のあがりが遅れ、前日段階では「優勝戦は乾いて良走路」との見方が有力だっただけに、選手・ファン・関係者をやきもきさせる流れに。

初日「ダイヤモンドステージ」11Rでは、道中先頭に立ったNo.1青山周平を、追走した佐々木啓が6周1Cでイン差し逆転で場内を大いに沸かせ、2日目「ダイヤモンドチャレンジ」では共に初日3着止まりだった荒尾聡・有吉辰也の地元コンビが揃って1着取り切り不安を払拭。

ほか銘柄級では早川清太郎、高橋貢、中村雅人、浦田信輔らも日々車を上積みして、仕上がり切ったとは言えないまでもなんとか準決勝に進出。
前回のG1開設記念までは飯塚新走路では乗りづらさの解消できなかった佐藤摩弥も、今回は修正に成功。①④①着での準決勝行きとなった。

3日目のいわゆる漏れナシ「ダイヤモンドレーサー」では、ここまで連勝で勝ち上がってきた鈴木圭一郎がまさかのフライング。
次節地元での取材では「直前からスタートが切れすぎていて出てしまった」とのことだが、これで開催の流れは大きく変わったか。

迎えた準決勝は予報通りの雨。
雨巧者が順当に勝ち上がり、優勝戦は雨でも晴れでも好レースに期待…というところだったが、最終日は前述のような天候となり、優勝戦はブチの不安定走路に。

オッズは④青山周、①荒尾が中心となるも、トップスタートで飛び出したのはセンターから⑤有吉。
荒尾が続いて地元が前団を形成。しかしスタートやや浮かせて出遅れた青山周の、ここからの冷静な捌きが光った。

2周1Cで⑥木村武を、3周1Cでは荒尾・有吉を一気に2車抜き敢行の離れ業。しかしその後も激戦は続き、後半は有吉をかわした荒尾が青山に襲いかかる。終盤は木村武・⑧金子大の浜松勢も3着争いに参戦。
ゴール線は青山・荒尾がほぼ並んで入るも、青山が微差押し切りとなった。

終わってみれば、飯塚新走路はブチでもある程度しっかりしたレースになるなぁという印象で、これは過去のビッグレースのブチ走路の中でもベストバウトと言える白熱戦。また記憶に残るレースが一つオート史に刻まれた。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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