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浜松SG全日本選抜振り返り


【沢朋之】
5日間・60個レース全てが良走路で行われた浜松・SG全日本選抜。
初日・2日目の予選は10Mオープン中心。トップクラスが各レースに散り、⑧⑦号車中心の堅い結果が続く。

3日目・準々決勝戦は枠番事前抽選の0Mオープンとなるも、ポイント高位のトップクラスがいずれも好枠を引いて順当に勝ち、1着勝負駆けは一つも決まらず。準々決勝戦まで3日間通してのポイント制であるにも関わらず、最後の(勝負の)3日目を0Mオープンにするというのはいかがなものか、と疑問は残った。

準決勝も同様に「強い二人が勝つ」レースが続いたが、初日後の大整備で2・3日目を連勝で来た王者・高橋貢の3着惜敗は残念。代わって2着で優出を決めた若井友和の技が光った。

そして迎えた優勝戦。下馬評通り青山周平・鈴木圭一郎の業界トップ2が共に無傷の4連勝で勝ち上がり、その直接対決が最大の注目となったが、センター枠を占める荒尾聡、伊藤信夫、木村武之らもスタート次第では…と、序盤の展開から予測難解な一線に。

【優勝戦】
0Mオープン (試走)
①鈴木圭一郎(3.26)
②青山周平 (3.28)
③荒尾 聡 (3.30)
④伊藤信夫 (3.28)
⑤木村武之 (3.31)
⑥佐々木啓 (3.30)
⑦中村雅人 (3.31)
⑧若井友和 (3.30)

自ら①枠選択の圭一郎だったが、青山に先行許し、それに外枠勢も続いて序盤は4番手。
道中伊藤が2番手から車強めに青山に仕掛けんとするも届かず、3番手から窺った荒尾が7周1Cで前2車を一気に差して先頭へ。
終盤、滑る伊藤、青山をかわして2番手に上昇の圭一郎だったが、荒尾がそのまま独走のVゴール。一昨年のオールスターに続いて、浜松SG連覇を遂げた。

優勝戦に向け「エンジン下降気味」と下回りを扱った圭一郎選手に上積みありも、このメンバー・並びでスタート逸したのはさすがに厳しかったか。
試走タイムは劣勢の荒尾選手だったが、この節は連日タイムよりもレース足型の動きを見せており、車もさることながら、乗り手の円熟ぶりが印象に残った。

そんな目で連日レースを見ていた私の優勝戦予想は②=③本線。青山選手の後半の足落ち(タイヤが原因?)は想定外だったが、それまで4日間の動きを元に、考えれば考えるほど荒尾選手の絡み中心になっていったのを記憶している。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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