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冒頭フリートーーク



○●沢朋之○●
平成から令和への改元も絡んだ世紀の10連休を終え、G2川口記念の取材を終えた私は久々に長めの取材休み。
というわけで、5月といえば毎年繰り出している島旅に出掛けてまいりました。

今回は鹿児島県の某離島に5日間ほどのお籠もり。仕事で何があるかわからないので、一応PCとWi-Fiは持参。
まぁ使うことはないだろうと思いきや、夜になるとどこも遊びに行くところもない離島の宿では、ついPCを開けてレース観戦&ネット投票。
オートはもちろん、競輪・ボート・競馬とナイターレース打ちたい放題の毎夜(笑)。いったい何をしに行ったんだか…と思いつつも、旅行中の収支はプラスとなり、4泊分の宿代がほぼ浮く形に。
となれば、味をしめた自分としては、次回以降の旅でも夜は旅費稼ぎのネット打ちということになりそう。

…というような連載旅行記を、以前からお世話になっている『週間レース』誌上にて始めさせていただきましたので、興味のある方はどうぞご覧を。

ネット投票のシェアが高まる流れの中、PC・スマホを持っていれば日本全国どこからでもレースを楽しめ、車券も買えるというのは、ちょっと前の時代と比べて、よく考えれば凄いことではあり(何を今さらではあるが)、
この先全国の観光地や乗り物の中で、スマホ片手に車券購入に興じる老若男女の姿が見られるようになるのか…は今後のPRおよび、業界側からのインフラ・情報提供システムの構築次第でしょう。

更に今回の旅で気になったのは、帰路に立ち寄った鹿児島県内某専用場外さんでのこと。
オートの車券を楽しんでいた地元のお客様3人組(ほぼビギナー?)が、レースの結果を見ては口々に「また届かないよ…」「後ろ(外枠)の車が強いんじゃないのか?」と、お嘆きの数々。
確かにこのところのオートレース、走路状況にかかわらず、外枠の追いが届かないレースが増えている。先日の川口記念でも、(走路が冷える)ナイターなのに前々決着が多かったもんなぁ。
そんな状況の原因を解説するならば、その開催ごとの走路とエンジン・タイヤのマッチング、それにこの4月から統一となった新型クラッチによって選手のスタート相場・比較が不安定であること、などが挙げられるが、そのあたりの説明を全国津々浦々の場外ファンの皆様に行き届くようにするのもなかなか難しいこと。
私の方でも、今後の浜松での解説においては、目の前のレースの車券予想だけではなく、そういった「今節の状況・流れ」的な要素もより多めに喋っていきたいと思います。

ともあれ、近況の(追いが届きづらい)オートレースにおいて、車券上重要なのは…
初日からの試走・レースをよく見て、エンジン・タイヤが合っている選手を極力早く見極めること
最重ハンでもスタートの切れていない(同ハン比較で出られそうにない)選手は車券圏内厳しいと決め、バッサリ切ること
の2点かと。

○●ジェット社○●
先日の5/19にオートレース船橋で片平巧さんの追悼行事が行われました。

早いもので亡くなわれてから4年が経ちます。

去年の今頃も語らせて頂いた話で、内容を使いまわす感じになってしまいますが、片平さんのフォームはやわらかく、高速でインコースを切り裂くように走る天才的なテクニックがありました。
生まれ持った才能と決定力で、幾度も名レースを演じ、多くのファンが片平さんに魅せられました。車券の当たり外れを飛び越えて、あそこまで心に響く感動的な走りをした選手はそういません。
また、強いハートを持ち、最後まで諦めない熱い走りをしてくれた選手で、そして、天才でありながらすごく練習熱心で努力の量がすごかった方です。

私はオートレース関係者の一人ではありますが、一オートレースファンとして、片平さんには沢山の感動と勇気を頂きました。

去年も紹介させて頂いた文章ですが、この場をお借りして、再度述べさせて頂きます。某新聞さんに掲載された全盛期の時の片平さんのコメントです。

片平さんはコーナーで車を立てて乗る走法を実現するのに5年かかったようです。難事に立ち向かい悪戦苦闘しつつ不可能を可能にしたとの事です。
その事について記者さんに聞かれると、【やれば必ず出来るという事です。やるにしても「出来る」と思ってやる。「出来るかな?」なんて迷いながらやるのはダメ。「出来る」と思ってやっていればいつかは出来る。】
と答えたそうです。

次に、片平さんはオート界を席巻しつつも練習熱心な方でした。
普通なら一流選手ともなれば、マシンの仕上がり具合を確認したり、タイヤの当たりづけ程度の走行しかしない事が多いのですが、なぜそんなに練習するのか記者さんが聞くと、【うまくなりたいからです。自分では少しもうまいと思っていないし、限界とも思っていない。うまくなければ納得行く走りが出来ない】
と答えたそうです。

このように、片平さんが強かった影には、天才でありながら並大抵ならぬ努力があり、最強時代でも、更に上を目指す姿勢があったからなのです。
この記事を読んだ時、片平さんはレーサーである前に、人として感服し見習う所がすごく多い方だったと思わされました。

私個人的に、困難があった時は「出来ると思ってやる」、うまく行っていても「もっとうまく行くようにする」と、片平イズムを胸に、頑張らせて頂こうと思っている次第です(笑)。

これから先も、スーパースター片平巧の伝説は語り継がれていくでしょう。
私も微力ながら少しでも片平さんがどれだけ凄かった方か、いろんな場所をお借りして語り継いで行きたいと思います。

○●青山博亮○●
5月に入り気候も暖かくなってきましたが、各レース場では34期候補生の実地訓練が始まりました。
自分も何場か取材に行かせて頂きましたが、大きな声で挨拶し、ロッカー内も駆け足で動き回っている姿がとても印象的で、レース開催期間中の実地訓練ではレース後の選手の車引きや、先輩選手に教わりながら整備をしている候補生の姿も見られました。
そのあたりも後日34期候補生レポの方で更新予定ですので注目して見て頂ければと思います。

また、これまでは旧型クラッチと新型クラッチどちらも使用が出来ましたが、今年度(4月)からは新型クラッチに統一となりました。
新型クラッチに移行後の選手を見ていると、パワーがある分慣れるまで思い切り切れなかったり、失敗もしやすいとのコメントも多く聞かれますが、決まった時の爆発力は旧型以上との声も聞かれます。
今年度最初の川口開催も新型クラッチ移行後の選手を注目して見ていましたが、前節までスタート切れていた吉田幸選手、篠崎選手がスタートで大きく後手を踏むといったやや珍しいシーンも見られました。
現時点でも新型クラッチのスタートに課題がある選手は多く、その辺りもロッカーレポートのコメント欄でお伝えし、車券の参考になればと思います。

レースデータ提供:公益財団法人JKA
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