そして、空気の吸入量を調整する主な部品が、シャッター(スロットルバルブ)です。
これは、切り口が小さい”30”と、大きい”35”の2種類しかありません。
下は参考写真です。
切り口が深く入っている青ラインが35で、空気の吸入量はこちらの方が多くなります。
お値段は約2,500円。
こちらは傷が入ったりすることがあるので、その時購入するそうです。
このシャッターに先ほどのシンベンを装着し、下の写真のようにキャブに取りつけます。
これら、ジェットやシャッター、シンベンなどの組み合わせによって、より良い混合気を作っていくというわけです。
理論的には、ガソリンを濃くするとパワーアップ、薄く(空気を多く)するとパワーを押さえて乗りやすくなるとのことですが、他との当たりもあるので、もちろん一概には言えません。
すごくタイムが良い人と同じ組み合わせにしても、他のパーツ(クランクやヘッドなどなど)の当たりとの関係で同じようなエンジンになるとは限らないそうです。
選手コメントでも、「キャブ調整」というフレーズをよく聞くと思いますが、整備的にも大がかりではないため一番扱われる整備です。
しかし、ガスはとてもデリケートで濃すぎても薄すぎてもうまく燃焼しないそうで、これが合うのと合わないのでは大きな差が出ることもあるそうです。
天気や湿度など外気によってもガスの濃度が変わるので、それらの気候に合わせるため毎日のように調整される部分となります。
大げさな例えですと、湿気ている花火に火をつけようと思ってもつかないですよね。
そんな感じです。
つまり、いろんな気候条件はありますがいかに、爆発力のあるガスを作るか、と言うところです。