ニュース詳細

【会長訓示】　公益財団法人JKA　木戸寛　会長

第38期選手候補生の諸君、合格おめでとうございます。

今回の募集にも、日本全国から多くの方が入所試験に挑まれ、受験者総数361名、競争率は18.1倍の狭き門でした。この難関を突破してきた皆さんには、間違いなくオートレーサーとしての素質があります。どうか自分に自信を持って、これからはじまる9カ月間の訓練に臨んでください。

さて、プロのオートレース選手を目指すみなさんに、今の時点で伝えておきたいことが二つあります。

一つは、オートレースは公営競技であり、オートレースの選手には一般人よりも高い倫理観が求められます。公営競技は公正安全であることが何より重要であり、公正安全なくして車券を発売することはできません。養成所では、競走車を操る技術を身につけると同時に、人間性にも磨きをかけて、お客様から信頼してもらえる、魅力的なアスリートに育ってほしいと思います。

二つ目は、プロとはどうあるべきかをしっかり学んでほしいということです。

私から一つだけプロとアマチュアの違いを申し上げますが、アマチュアは自分や自分のチームのために頑張ればいいのですが、プロはお客様のために全力を尽くす、それがプロです。

みなさんもオートレース選手となった暁には、お客様のために、お客様の期待に応えるため持てる力のすべてを発揮してください。その結果が売上げとなり、社会のお役に立ち、そしてみなさんの賞金となって返ってきます。私が次に皆さんに訓辞を行えるのは卒業式の時だと思います。その時に、たくましく育った皆さんと再会し、そして誇りをもってお客様の前に送り出せる選手になっていることを期待して訓示といたします。