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冒頭フリートーーク


○●沢朋之○●
これを書いているのは川口キューポラ杯優勝戦翌朝(7/18)

今回はまず予告通り、各地でデビューが始まっている33期生のお話から…と思っていたのだが、何はともあれ触れねばならないのは、キューポラ杯3日目のロッカー火災→8R以降中止の件。ロッカー内で一部始終を見届けた立場から当日の模様を…。

6R発売中ぐらいにロッカー奥のタイヤ研磨室から発火。一度は消し止められ、ボヤ程度で済んだか…と思っていたのだが、ほどなくして再び煙が出始め、ゴムの焼ける異臭と共にロッカー内通路に広がるに至って、選手・関係者に走路方面へ避難の指示が出る。この時点で7R発売中であり、開催執務委員長からの諸々判断を待つ競走会。

そして下った決断は「7Rは予定通り発走。8R以降は中止」。この時点で選手たちは検車場と走路の間、その裏側のスペースに集まっていたが、そこからは火元である研磨室からいぜんもうもうと白煙が吹き上がる様子が見え「これはヤバい」と一様に不安な表情。消防車数台が詰めかけ消火活動に入ったあたりで7R発走。戻ってきた選手たちも異臭と煙に顔をしかめる。

7R終了後、ただちに場内に8R以降中止の放送が流れると、スタンドのファンからは「えーーーー!?」と落胆の叫びが上がるとともに、ロッカー寄りの1・2コーナースタンドからは、競走車を避難させに走路上へと出てきた選手達に向かって「大丈夫!?」「明日はやれる!?」「気をつけてー」…と声が飛ぶ。笑顔でスタンドに向けて「大丈夫!」とOKサインを送る選手達。

その後も火はおさまらず、選手は宿舎への入室を禁じられ、選手観覧席ほかにて待機。ようやく鎮火したのは夜8時半前後。警察・消防と確認の末、翌日の通常通りの開催が決定。21時過ぎには4日目の全レース番組が発表された……。

結果的にケガ人もなく、場内で大きな騒ぎも起きなかったのは幸い。施行側の早めの決断と適切な対応を評価したい。出火の原因は、研磨室のダクト(吸い込み口)に溜まったタイヤの削りカスからの自然発火と見る向きが有力だが、だとすれば今後も同様の火災が起こる可能性はあり、各レース場では研磨スペースの定期的な点検など必要になってくるだろう。

…と、努めて事務的に記したが、本音で表現すれば「ビックリした!ありえねー」というところか(苦笑)。実際ゴムの焼けた煙が有毒だったのか、目に痛みを感じたし、喉はレース場からの帰路も息苦しさが残った。車券売り上げにも相当響いたことと思うし、このようなことは二度とゴメンですな。

それにしても翌日の4日目、「昨日中止になった分、今日はオートを楽しむぜ!」とばかりに場内を埋め尽くした一万人近いファンの皆さんのパワーには恐れ入るばかり。


○●ジェット社○●
お疲れ様です。今回もどうぞ宜しくお願い致します。

普段、冒頭フリートークは、他の対談者の方と被らないようにしていますが、今回は私も沢さんに続いて、キューポラ杯3日目の火災について述べさせて頂きます(笑)

観客席側の様子としましては、7レース終了後に8レースの試走を待っていましたら、なかなか選手達が出てこなかったので、「誰かマシントラブルでもあったのか?」「いやそれなら7車で先に始めるだろう」「入場ゲートに誰もスタンバイしていないぞ」「もっと大きな問題が起こったのではないか?」などの声が聞こえ始めていました。

しばらくすると、ついに場内アナウンスが流れました。この時は一斉に静かになりましたね(満場一致で耳を傾けた(笑))内容は主催者の男性の声で、火災により中止との事でした。それを聞いた瞬間、場内が驚きと不甲斐なさで、どよめいてしまいました。

しかし、しばらくすると競走会の施設の方から黒い煙が舞い上がりました。すると、お客様達からは「これは大変だ!」「早く消火しろ!」「中の人を避難させろ!」「選手達は大丈夫か?」などの声が上がりました。

わざわざレース場にお越し頂きいた中、選手や関係者の方々の人命は当然ながら、川口オートレース場の施設そのものを心配される方も多かったです。このような暖かいファンの方がいる事は、勝手ながら誇りに思い感動してしまいましたね(感泣)

原因は自然発火という事でした。土曜日というお客様が多くいらっしゃる時に、練習を一生懸命にしていた選手達、営業に向けて準備されていた関係者の方々、そして、せっかくお越しいただいたお客様・・。このような事が起こって残念でなりません。

自然発火は、字の如く自然に発火するという物で、その時の物質の環境で着火点の予測が付きづらいものなんですよね~(苦)。今回のタイヤのゴムしかり、過去には生ゴミが自然発火した事例もありますし、引火しやすいと言われる「白リン」などの物質になれば60℃が着火点になります。真夏の今時では走路温度60℃なんて日も珍しくありませんから、そもそも自然発火と隣り合わせの世界なんだな~と、勝手ながら実感させられました。

自然発火という物は予測の付きづらいものですが、今回の教訓でタイヤ研磨室は川口をはじめ、他場にも水平展開で対応され、これを機に二度と起こらないような環境になるでしょう。

良い悪いは別にして、これで安全が一つ増えましたし、オートレースの歴史にも一つエピソードが出来ました(苦笑)。プラスに考えて、今後もオートを盛り上げて行きたいです


○●小森亮平○●
全国各地で猛烈な雨や荒天が続いておりますが、まずは被災された方々へのお見舞い、ご冥福をお祈り申し上げます。

また、この時期は湿度も高く気温も30度を超える陽気となっており夏バテや熱中症も気になりますので、皆さま十分にご注意下さいませ。
今回、私の方からは33期デビューについて

各地区では33期生がデビュー戦を奮闘していますね。まずは33期生の皆さま、選手デビューおめでとうございます。そして、この記事を書いている7月19日時点では伊勢崎からデビュー戦がスタートしており、浜松、山陽では初戦を戦い終えております。成績はというと…

まず先陣を切ったのは伊勢崎勢(7月8日~7月12日の4日間のナイター開催で出走済み)
伊藤正真選手・①②①①
最高上がりタイム3日目、3.529
田崎萌選手・⑧④⑥②
最高上がりタイム4日目、3.548

伊藤正真選手は3勝、オール連対と好成績を残してのデビュー戦となり、上がりタイムも上々で他の33期メンバーも刺激を受けたのでは。また、女子レーサー田崎萌選手も最終日に2着と奮闘しました。両者共に今後の動向には要注目ですね。

尚、伊勢崎ではもう一人の女子レーサー高橋絵莉子選手が怪我によりデビューは遅れる形となっています。
今のところ次節8/4~開催でデビュー予定とのこと。

続いて浜松勢(7月8日~7月12日の4日間の昼間開催で出走済み)
金田悠伽選手・⑧⑧⑧①
最高上がりタイム4日目、3.558
落合巧選手・⑧⑧⑧⑧
最高上がりタイム4日目、3.600

こちらは苦戦を強いられた模様。しかし金田悠伽選手は、最終日には33期女子レーサーとして初勝利を見事ものにし、上がりタイムもまずまず。落合巧選手も次回は初勝利に期待したいと思います。

また、こちら浜松でも花田一輝選手と女子レーサーの交川陽子選手が怪我によりデビューが遅れております。
(沢補足:今のところ次節7/31~開催で両名ともデビュー予定)

そして山陽勢(7月19日~7月21日の3日間昼間開催で初日から2日目まで出走済み)
青木隆浩選手・⑧⑧
最高上がりタイム1日目、3.626
佐伯拓実選手・⑧⑧
最高上がりタイム1日目、3.632
角翔太郎選手・⑧⑧
最高上がりタイム2日目、3.719

この記事の作成段階(7月20日夕刻)では、山陽勢は2走を戦い終え、各選手揃って8着と惨敗の結果に。ここ山陽では食いつく走路で熱走路でもそう簡単には逃げ許してもらえない状況でしょうか。

また、今開催整備日に佐伯選手が、初日早朝練習時には角選手が落車となった模様ですが、怪我なくデビュー戦を何とか終えることが出来たのが幸い。最終日はどのような結末となるかわかりませんが、最終日まで事故なく完走して頂きたいところですね。

尚、ここ山陽所属の山本将之選手も実地訓練中の落車により、デビュー戦は遅れる形となっております。

続々とデビューを果たす33期生ですが、今後のデビュー戦の予定はというと…
★川口勢(7月22日~7月26日の4日間昼間開催に出場予定)
泉田修佑選手
稲川聖也選手
黒川京介選手の3名。

★飯塚勢(8月7日~8月10日の4日間昼間開催に出場予定)
稲原瑞穂選手
木山優輝選手
堂免沙弥選手
中村杏亮選手(養成所最優秀賞受賞)
吉川麻季選手
吉松優輝選手の6名。

以上の選手がデビュー戦を控えております。ここまでデビューを飾った伊勢崎、浜松、山陽勢ですが、勝利あり惨敗ありのデビュー戦となりました。緊張や勝利への気持ちはあるとは思いますが、まずは各選手、無事故完走にてデビュー戦を終えて今後の課題として頂きたいと私は願っております。33期生の今後の活躍を大いに期待しましょう

新しい風も入って来たオート界。続いてのグレードレースは、飯塚オート夏恒例となったG1ダイヤモンドレースで、通常マフラーのナイターレースにて間もなく開幕しますよ!


レースデータ提供:公益財団法人JKA
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